ASHINO KOICHI +plus
彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ
小確幸の詰め合わせ
2011/08/31
Wed. 04:16
フランス映画「アメリ」を観返した。大好きな映画のひとつだ。
主人公のアメリがクレーム・ブリュレの焦げた表面をスプーンでぱりぱりと突き崩すシーンを観て、矢も楯もたまらず近所のコンビニにクレーム・ブリュレを買いに行った。ぜんぜんぱりぱりしていないやつだけど。
日々の営みのなかで感じる小さな幸せ「小確幸」がある。
アメリの " クレーム・ブリュレぱりぱり崩し " も彼女にとっての小確幸のひとつで、この映画は登場するほぼすべての人物の小確幸が鮮やかに細密に描かれていて、さながらそれの詰め合わせのようでもある。

自分にとっての小確幸はなんだろうと真夜中にふと思う。
陽光をたっぷり浴びた布団に寝転がったり、朝、窓を開けて吸い込んだ空気の中に季節の変わり目を見つけたり、駅に着いたらちょうどよく電車が来たり、サランラップをちょうどよく使い切れたり、無くなったと思っていたチョコモナカジャンボがまだ冷凍庫に残っているのを見つけたり、その長いこと冷凍庫の隅で生き延びていたチョコモナカジャンボのモナカが思いがけずさくさくしていたり、とか、わりと簡単にいくつも思い浮かぶ。
意識の底に埋没してしまいそうなこれらの小さな喜びが、実はけっこう大切な役割を担っていたりする。
それをちゃんと意識できる心の余裕をもっていたい。
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