ASHINO KOICHI +plus
彩書家・蘆野公一の日々のつれづれ
豪雨。失われた時
2018/09/20
Thu. 03:53
駅に着いたのは19時過ぎで、世の終わりのような雨が降っていた。
これはとてもじゃないが歩いて帰れない、バスで家の近くまで行こう、そう思った。
駅からのバスには一度だけ乗ったことがある。
あのときも、歩いて帰ったら遭難するくらいの大雪が降っていたのだった。
バス待ちの列に並び、暗い中本を読み始める。
ほどなくしてバスが来る。
家から逆方向のバスだった。
列から人がいなくなり、先頭に立つ。これなら座れそうだ。
本を読む。
バスが来る。
これも家とは逆方向。
後ろに並んでいた人たちに道を譲る。
本を読む。
後ろに人が並ぶ。
バスが来る。
これも逆方向だ。
仕方がない、あっちには大きな駅がある。そこに向かうバスだ。
後ろに並んでいた人たちがごそっといなくなる。
本を読む。
バスが来る。
これも別方向だ。いったいいつになったら家方面のバスが来るのか。
時刻表を見る。
祝日。最終18時XX分。
この失った45分はいったい・・・。
呆然としながらバス停を離れ、タクシーの大行列に並ぶ。
本は全然頭に入ってこない。

いただいた無添加濃厚トマトジュースが絶品でした。すごかった。
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